クレタ迷宮の地井武男男（ちいたけおおとこ）
おやつカンパニー公式-カラカリベビースター
http://www5.mediagalaxy.co.jp/oyatunet/lineup/cm/index.html
このCMで登場する首から下が地井武男の生物は果たして地井武男と呼んでいいものだろうか？
手塚治虫の火の鳥で「壊れた自動車の６０％を電車の部品で直したらそれはもう自動車と言えるでしょうか」という台詞があったが、首から上をフクロウととりかえた地井武男は地井武男と言えるのだろうか。
そもそも、彼が自分のことを地井武男だと認識してもらいたがっているかどうかがわからない。
ヒトフクロウについて分かっていることは
音楽にあわせて動いたりしているので、あの歌は地井の耳に届いてるのは間違いなく、すると「食べたら来るぞヒトフクロウ」のあとで「呼びました？」といって現れている地井は少なくとも自分をヒトフクロウであると認識しているのだと考えられる。しかしヒトフクロウは種族名であり個体してはあくまでも地井武男だという可能性も捨てきれない。
いや、地井がなんと思われたがっているかは問題ではない。問題は我々があの生き物をどう扱えば良いかだ。
これが「右の腎臓は地井武男」とかだったら、流石にそいつを地井武男扱いはできない。その人は単に地井の腎臓を移植された人だ。左の腎臓が地井武男の男（地井オリジナル）が現れたとして「どちらが本物の地井か？」なんて争いが起こることはあるまい。じゃあ首から上が地井武男のフクロウと首から上がフクロウの地井武男の２人を並べたとき、どちらが地井であるかというと、やはり脳が地井である方を選ぶような気がする。地井の思考を持っている方が地井なのか？
だが、怪しい液体に浸かった脳みそからコードが伸び、その先端はピョンピョン跳ねるバッタの頭部に繋がっているという状態でそのバッタを地井武男と呼ぶのは根性が要りそうな気がする。
…と、とりとめなく考えたが、よく考えれば地井武男は役者。
あのヒトフクロウが地井武男であり続けたいと願い、我々の前にアクターとして姿を現し続ける限りは地井武男という認識でいいのではないだろうか。それ以上の領域に視聴者たる我々が踏み込む必要はない。
まあ、あの姿になることで地井の芸域は酷く狭まってしまったのだが。声優、きぐるみ俳優、あとはフクロウ人間役ぐらいだ。
