薬局にて

中年男性が薬局の店員に「絵のついたバンドエイドをくれ」と言った。
子供が使うやつだから絵のついたものがよかろうということらしい。
薬局の店員は尋ねた。絵柄は男の子向けと女の子向けどちらが良いですかと。
中年男性は「どちらでもいいから、とにかく絵のついたやつをくれ」と言った。
謎だ。子供のために絵のついたものを選ぶというところまでは気配りできたのに、何故にそこで止まるのか。別に労力がかかるわけでも値段が違うわけでもなかろう。
女児ならプリキュア絆創膏を与えてやれば「痛いの痛いの」もマーブルスクリューでとんでいけーであろうが、男子なら治りかけた傷口が2倍むず痒くなること請け合いではないか。
せっかく傷が治りかけているのに恥ずかしさから絆創膏をひっぺがし(中略)墓前にムシキングの絵柄の絆創膏を供えることになったりたらどうするつもりなのだ。
…などと思っていたら店員のナイス判断によって中年男性にはスヌーピーの絆創膏が手渡された。無難。