絆が伝説を紡ぎだし誰かが金銭を要求し続けるRPG

まず名前を入力し終わった時点で「その名前で開始するには○○ゴールド必要です」というメッセージ。どうやら文字数や組み合わせによって金額が違うらしいので、ゲーム開始して最初にやることは安価でキャラメイクできる名前を見つけ出すことである。
開始して驚いたのはコントローラーが常に猛振動し続けていることだ。なにかをきっかけにブルブルするわけではなく間断なくブルブルしっぱなしである。このままでは手がおかしくなるし、それより先にコントローラーが壊れてしまいそうだ。オプション画面に入ると案の定「振動をOFFに設定するには○○ゴールド必要です」との表示。渋々支払う。
振動を停止させてキャラクターを動かそうとして再度びっくり。十字キーでコマンドの決定、ボタンで移動というめちゃくちゃなキー設定。しかしこれはコントローラーを上下逆に握ることで普通に操作できることがわかった。金が浮いた。
10分ほどプレイしてみた。決定ボタンを押したときの音は釘でガラスを引っ掻く音であり、会話ウインドウの右半分を覆うように自転車屋の広告がデカデカと表示され、ヒロインが現れたかと思えば声がクリカン。それらのストレスを解消しようと思うと、そのつどゴールドを要求される。
どう考えても勝てないような敵が出現するので困っていると、「○○ゴールド払うとこの敵は存在しなかったという設定になります」。
なんでそんな嫌な言い方するのか。「敵に賄賂を渡した」とかゲームの世界内で解決するような説明の仕方があるだろ。

というようなシステムにもかかわらず、ストーリーは絆の尊さや愛の美しさを主軸に据えた王道的ファンタジー。人間味溢れるキャラクターと心が荒んでいくプレイヤーの温度差がどんどん開いていくという逆感情移入系RPG


だいたい俺は誰に金を払ってるんだ。