侵食する遊具空間


俺のお気に入りの散歩スポットである馬橋児童遊園は、御覧のとおり遊園というよりはただの道路であり、ただの住宅地。住宅の立ち並ぶ路地を進んでいくとポツリポツリとブランコや滑り台が道幅に不釣り合いな存在感で立ちはだかる。点在する遊具に遭遇するたびにキョトンとした表情になる俺。
阿佐ヶ谷パールセンターの出口付近から高円寺のルック商店街そばまで伸びる細長い通りが全て馬橋児童遊園なのだが、途中には阿佐ヶ谷にしはら公園というちゃんとした公園があるのだよな。公園で遊びたきゃここで遊べば良いのに…。
しかも一応この道は全部遊園扱いらしいので、入り口にある立て札には「ここでは犬の散歩禁止!ボール遊び禁止!」などと書かれている。制約がある分、普通の道路より遊び場として劣ってるんじゃないだろうか…。
だが、ここは和む。わけもなく通りたくなる。
なんか懐の広さを感じるんだよな。「どうでもいいや」的な。
各地の道路にこんな風に遊具を置けば犯罪が何割か減ったりするんじゃないだろうか。
そして交通事故が何割か増える。
駄目だった。