押忍!闘え!メガネスーパー店員
どうしょうもない俺に天使が降りてこないかなー。着地の瞬間に大きく胸揺れするタイプの天使ならばより好ましい。そんなことを考えながら上空とアルタのスクリーンを交互に見つめつつ新宿駅前を歩いていると、前方になんだか不思議な節回しで叫ぶ男が見える。メガネスーパーの店員が街頭で宣伝をしているのだが、なぜかラップを用いてのアピール。
・その動画
http://www.youtube.com/watch?v=JMzBwUeKv1s
ニュースサイト等でyoutubeへのリンク付きで紹介されていたのは知っていたが、見れば憂鬱になるのは間違いないので、何が何でも見ないようにしていた。それなのに現物に出くわしてしまうとは。
都合上ラップと表現したが、これはラップではない。別に韻も踏んでないし。なんか区切ってしゃべってるだけ。リズムも一定でないので音ゲーにでもしたら大変なことになるだろうな。まあ、ミスしてなくてもBADの表示が激しく点滅し続ける世界初の鬱系音ゲーになるだろうが。
案の定具合が悪くなり新宿駅から出てきて数分で新宿駅に逆戻りした俺は、これって誰が得するんだろうと真剣に考えながら電車の座席に腰かけた。…誰も得してないんじゃないか。店は損するし当人は恥をかくし客は気まずい。しかしだ。これは店が命じているのかもしれんわけだし、本人はものすごい達成感に満ち溢れてるのかもしれんし、客にしてもこれを見て笑って話の種にでもできるなら、まあ得してるんじゃないだろうか。
得というのも実際に利益を得てるかどうかの話でなく、本人が得してると思うなら得なんだよな、きっと。若返りを信じて少女の生き血で満たされた風呂に入っていたエリザベート夫人とかも、実際は若返ってないんだけど本人的には得ゲージがモリモリ上昇してたんだろうし。
いや、でも殺された少女達の損エネルギーの量を考えるとなあ。仮にこれで実際にエリザベート夫人が若返ってたとしてだよ?その場の幸福と不幸の総量を比べたら確実に損の方が強いよ。「いっぱい死んで一人若返りました!」っておまえ。
そして再びあのラップのことだけど、あれって総合的には得と損のどっちが勝るのかということを考えると…損のような気がするんだよなあ。世の中損得じゃないっていう意見もあるけど、ものが商売であり客引きなだけに損が勝ってるのはどう考えてもやばい気がする。だが、これが何ヶ月も続けられてることから想像すると、意外とこれは何らかの得を生んでるのかもしれない。なんなのだろう。あの店員が終業後に流す涙がダイヤモンドだったりするんだろうか。