恋愛テクニック講座1・占いでモテる

ご存知のとおり女というのは全員一人残らず占いが大好き。基本的に覚醒時の8割ぐらいは占いのことを考えているものだ。当然、占いの話を切り出せば獲物を見つけた猟犬の如く食いついてくるのだが、大の男が「占ってあげようか?」と話を切り出すのも女々しさを感じさせてしまってよろしくない。女性とて動物なので、雄として気迫にかける奴だと認識されたが最後、あっという間にあなたは見放されてしまうだろう。
そこで提案したいのがこの「ルパン花占い」だ。
花びらを一枚ずつ毟りながら、
「♪男にはー 自分のー 世界がー ある……ない……ある……ない……ある」
男のロマンを朗朗と歌い上げると見せかけて次第に乙女チックな世界へ移行。これには女性も「キャッ 男らしい!いや?女らしい?それとも男らしい…?」と幻惑され、隙を見せてしまうこと請け合い。この後はとんでもないものを盗んだり盗まれたりする一大スペクタクルが待っているという。
如何だっただろうか。雑誌等で紹介される恋愛テクニックは金がかかるものばかりで実践するには敷居が高い。しかしこれなら簡単。花一輪あればクラリスも不二子もマキも思いのまま。花なんて安いものだし、そこら辺に咲いてるのを摘んでくればタダだ。なんとも手軽ではないか。
花は良い。うちのベランダも鉢植えでいっぱいなのだが、花というものは心が安らぐ。花があれば女なんていらないぜって気持ちになってくるよな。恋愛テクニックとか言ってることが馬鹿馬鹿しく思えてくる。女と違って、小細工なんてしなくても誠実に接しさえすれば花は心を開いてくれる。花はァー、とんでもない物をォー、ぬすんでいきましたァー。あなたーの心で(終)