ゲーム コミック 経験値

三条陸稲田浩司のダイ大冒険コンビによる短編・ドラゴンクエスト4外伝 地獄の迷宮において気になる箇所があった。この漫画で描かれる世界には経験値(とレベル)というものが存在する。主人公は幾多の実戦をくぐりぬけているにもかかわらずレベルが低いのだが、それは敵にとどめを刺さないため経験値がもらえないからだという。しかしレベルの低いはずの主人公は物語の終盤で強大なモンスターを軽々と倒してしまう。その理由は「戦いの中で経験をつんでいるからモンスター達の弱点を見抜くことができる」というものなのだ。要するに、この世界には「経験」と「経験値」が同時に存在するということらしい。そしてサブキャラの少女が「こいつは私よりレベルが低いのになんで強いのだろう?」という疑問に自力で答えを出せないあたりをみるに、どうやらこの世界での重要度は 経験値>経験 ということなのだろう。ゲームをコミック化するにあたって、この開き直り方は面白いかなと思った。経験の重要性を理解できるのが主人公(プレイヤー)だけというあたりもコンピューターRPG的で。そういえばダイの大冒険でも「知らなかったのか…?大魔王からは逃げられない」というメタな名台詞があったっけ。
他にコミック化にあたっての開き直りといえば、ゲーメストに掲載されてた鉄拳漫画の「あれはガード不能技!」だとかアニメ版バーチャファイターの「人は彼等をバーチャファイターと呼ぶ」みたいな天然かつ投げやり系ぐらいしか思いつかないのだけど、こんな感じでうまく開き直ってるものがあったら読んでみたいなと思った。