光る!回る!

子供の頃の夢が仮面ライダーだった人も、大人になれば夢は現実に即した方向へ軌道修正される。そう、金だ。
風を受けて変身したところで一銭の得にもならんからな。ベルトが回るにつれて預金残高が急上昇していくシステムがあるならともかく。
でも、それならば変身前は桶屋のライダーがいたら子供の夢と大人の夢を同時に叶えることができて大人気かもしれん。風が吹く→バッタっぽくなる→巨大バッタ出現の噂→虫捕り網が売れる→店頭から虫捕り網が姿を消す→覆い被せることができるものならなんでも良いとばかりに子供たちが家から桶を持ち出す→家で使ってる桶がなくなって困る→桶屋が儲かる とかそういうの。この例では桶屋は儲かったが結局怪人は野放しなので、けっこうな人命が失われたという。難しいものだな。私欲と公益の両立というのは。おまけにあんまりかっこよく思えないので人気がでるとも思えない。やっぱ分業かなあ。力の一号、技の二号、桶の三号みたいな感じで。待てよ。桶で変身するライダーってのはどうだ。これなら作中に桶が登場することになんら不自然さはないし、桶屋だって儲かるじゃないの。一度頭に被った桶をゆっくりと外すと変身してるってのはどうだろう。悪くないじゃないか。
しかしそうすると今度は風が吹くという一番重要な要素がなくなってしまうんだよな。桶の意味がわからん。あちらを立てればこちらが立たず。難しいものよな。二兎を追うものは一途も得ずという言葉もあるし、桶屋は桶屋、ライダーはライダーでがんばるべきなのかもしれん。子供の頃の夢は桶の中に入れて置いて行くべきなのかもしれん。