キングなアイツは夜ごとパンクな夢を見る

「考え直してください、岡田先生!それだけはおやめになってください、先生!」
そう叫びながら、俺は機械油のような汗に全身を濡らしつつ目を覚ました。恐ろしい夢だった。
現在のオタクの在り方を嘆いていた岡田斗司夫が俺を呼びつけてこう言ったのだった。
「今の萌えに侵食されたオタク達を放置するようでは、この文化に未来はない。そこで俺は決心した。王であるオタキングを名乗るとともに、これからは神であるオタゴッドとして徹底的に腐敗した現状と闘っていく所存である。
ついては自分の名前を『闘う神の王』という意味を込めて『岡田 闘神王』と書いて『おかだ としお』と読ませていきたい」
俺は必死に止めた。オタクに貴賎はないからである。それはつまり全員が1人残らず卑しいという意味で。
あとどう考えても闘神王はねえだろって思ったから。
でも目が覚めたあとで思えば闘神王でもなんでもいいじゃないかという気がしないでもない。すでに勝手に王を名乗ってるんだから、今更神を名乗ったところで何の不都合が。
今度同じ夢を見る機会があったら闘神王としての第二の人生を応援してあげたいと思う。いや、「闘神王は俺が名乗ります」と言ってみるのも良いかな。