ゲーム性

ゲーマーのブログを見ているとしばしば登場する「ゲーム性」という単語、ゲームをやらない人は意味がわからずに戸惑ったりするかもしれない。この言葉、これはドストエフスキーの著書「賭博者」の主人公であるゲームセイ・イワノヴィッチが語源である。
未読の人のために説明しておくと、賭博者という物語は、架空の街ルーレテンブルグ(ルールブックをもじってつけられた名前)に滞在している将軍一家とその家族、そして家庭教師の青年が一切ゲームをせぬままにゲーム論争に熱中していくというものである。ラストにおける主人公の青年の「0と1だ。0と1で書けるんだよ」という台詞に震えた人も多かろう。
この作品を参考にしているからこそ、人がゲーム性という言葉を使う時とは、だいたいにおいて根拠のない自説を補強したいときや理由なく他人の嗜好するゲームをけなしたりする場合なのである。要するに意味はないので、わからなかった人はその部分を読みとばすと良いだろう。たぶん普通に読み進めることができる。時として全部読み飛ばすことが可能な場合すらあり、大変都合が良い。