梯子の下を通ると不幸になる

道に並んだ数脚の脚立を次々と黒猫が潜り抜けていった。なんたる不幸な光景よ。黒猫と梯子潜りの災厄コラボ。一脚潜り抜けるごとに黒猫に不幸エナジーが蓄積されていき、その体の黒さは徐々に深みを増していく。そして全ての梯子を通過した黒猫の体毛は闇よりも黒くなり、もはや彼は完全なる暗黒エネルギー体と化していた。で、そいつが俺の前を横切った。