クイズマジックアカデミー

プレイしないことによってドラゴン組からの脱落を防ぐという高等技術を編み出した。
それはともかく、このゲームの良さはプレイヤーの「俺って頭いいんじゃね?」みたいな気持ちをうまいこと引き出してくれるあたりだよな。さながら弾幕シューティングで自機の当たり判定が1ドットしかない故にプレイヤーが味わえる「俺ってすごくね?」という錯覚のような。例えば、タイピング問題については正解の一部分のみ(人名なら苗字のみとか)を答えさせるものが多いし、漢字で書けば何文字ですよなどと親切に注釈が入っていたりする。これはもちろん入力欄の文字数制限や入力時間の都合、別解を誤答とするようなことがないようにといった配慮もあるんだろうけど、おかげで正解率は格段に上がる。解答の一部や文字数が明らかになっていれば、意味は全くわからないが聞きかじったことがあるという程度の単語でさえ、フッと思い浮かんだりするものだ。制限時間ギリギリまで追い詰められたところで正解を思いついてしまう、その達成感といったらない。あと数秒遅れたら失敗していたという難局を華麗に乗り切っているわけだから。特に、並べ替え、四文字、キューブあたりなどは、まさにその達成感を繰り返し味わわせるためにはうってつけだ。これら全ては要するにバラバラになった文字を並べ替えて単語を作るだけなので、答えの単語に見覚えさえあればなんとかなる。その見覚えのある単語を頭の隅からひっぱりだして必死に入力していると、丁度制限時間直前になっていたりするという寸法だ。
こんなことができるのも、出題者側がプレイヤーを全力で殺しにかかる必要がないからだよなあ。一人用のクイズゲームならプレイヤーが答えられない問題を出して席を立たせることが必要になってくるわけだけど、これって対人戦だから極端な話、全員が満点であったとしても、早押し順で点数に差をつけることができるんだもの。無理に間違えさせる必要はない。そもそも、どんなに強い人でも決勝戦が終わったら1クレジット分のプレイはそこで終了なわけだし。