ホットなミルクにしてくれ

コンビニで見かけた成年コミック雑誌『ホットミルク』の表紙で気になることがあった。表紙に描かれた誌名ロゴが表紙イラストによって完全に隠れているのだ。最近だとロゴの一部がイラストに隠れているものならよく見るのだが、表紙に描かれた人物から辛うじてロゴの角が見える程度というのは初めてだ。
読みきり作品が主な成年誌ではタイトルよりもイラストのほうが重要だったりするのかもしれないが、それにしても完全に隠す理由はわからない。シェイクスピアの「名がなんじゃ薔薇はどんな名で呼んでも良い香りがする」の精神なのだろうか。わからん。
で、別の日にとらのあなに行った時に気付いたのだが、ホットミルクほどではないにせよ成年コミック雑誌やアダルトPCゲーム雑誌は大抵誌名ロゴがイラストに隠れる形になっているのだな。他の雑誌がそうまでしてイラストを大きくしている中、もしもイラストを小さく載せたりすると、たくさん並んでいる雑誌の中で見劣りがしてしまうのではないかと考えた。そう考えるとホットミルクはイラスト肥大化チキンレースで一歩リードするためにこのような手段をとったのではないか。こうなると他の雑誌もうかうかしていられない。今後、表紙に空白を作ることを恐れるかのようにイラストをズームアップするのがスタンダードとなるであろう。そしてしまいには何が描かれているのかわからないぐらい寄りに寄った、一面肌色の表紙の雑誌が書店に並ぶこととなろう。均衡は破られた。これより世界は肌色に染まるのだ。