薫と睾丸

ふと思いだした話。栗本薫がJUNEに連載していた『小説道場』で読者応募のやおい小説を批評していたのだが、あるやおい小説の描写に対する意見として「男性Aが男性Bの睾丸を舐める描写だが、いかなる美少年といえど睾丸はシワシワであるので情景として美しくなく、また男性にとって睾丸は性感帯というわけではないので不自然なシーンである」というようなことを書いていた。それを読んだ当時の俺の感想は「まあ、そうだよねえ」という感じだったのだが、2009年現在の視点で考えれば、このプレイ内容はさほど不自然ではないように思える。俺は大きくニ分割した場合に睾丸を舐めない側に分類される人間なのであまり強いことは言えないが、プレイの一環としてこのような行為が存在することを近所の女子高生の立ち話の中に確認している。なんとなく性文化の移り変わりを示す一資料となるのではないかと思い、ここに記してみたが、書いてみて思うことは「書かなければよかったな」ということのみである。