冨樫先生 if

HUNTER×HUNTERのキメラアント編は冨樫が人の親にならなければ生まれなかったかもしれんよなあということを先週のジャンプにおける軍儀娘の台詞を見ながら思ったんだが、もし冨樫のデビューがジャンプ以外であり、また幽遊白書がバトル路線に向かわずに人情話のまま進行していたらどうなってただろうなあ。サンデーあたりでお色気+人情の展開がそれなりにウケて、ぬるーい感じで10巻分ぐらい続いてみたり。たぶん今頃はIKKIあたりにいるね。ちょっと不思議なタッチの短編を丁寧に描く人として。まあ、武内直子とは結婚してないだろうなあ。あらあら、キメラアント編どころじゃなかった。
仮に、手塚賞とった"ぶっとびストレート"とかいう野球漫画で認められてたらどうなっていただろう。今頃もう、この世にいないんじゃないだろうか。理由はないけどなんとなく。
友人うちで人生の岐路のことを、ドラマ"if もしも"よりとって「タモリが立ってる場所」と呼んでいるのだが、冨樫先生は現代の漫画家にしては通りすぎたタモリの数が多いんじゃないかと思う。作風も変わるしトラブルもあった。その場所毎にタモリが立っているとしたら、その数は相当なものになるんじゃないだろうか。
もしかしたら、無数の分岐の中の一本ぐらい、冨樫先生がきれいな絵でハンタを連載してる世界があるのかもしれない。