すれちがいダイアリー

前日に続いて、ニンテンドーDSすれちがい通信ゲームのアイデアをもうひとつ。
まずプレイヤーには30の単語が与えられる。この30語はプレイヤーによって異なったものが与えられる。これを使って日記を書くというだけのゲームだ。ただ、30語ではとても日記は書けまい。とりあえず日記として成立するように「朝、起きた、夜、寝た」の4つだけは全プレイヤーがデフォルトで持っているものとする。
それでは、あるプレイヤーの初日の日記を見てみよう

朝 起きた
夜 寝た

…仕方あるまい。他に与えられた単語の「発電所、動物園、殴った」等は彼の今日の生活の描写に必要なかったのだから。
では語彙を増やす方法だが、1日の終わりに1単語がプレゼントされるというのもあるけれども、DSを持った他人とすれ違うことの方がメインとなる調達手段だ。これで他人の最新3日分の日記を盗み読むことができるうえ、この3日分に使われている単語全てが自分の辞書に追加される。
それでは2日目の日記。

朝 起きた
自動車 出かけた
パスタ
夜 寝た

自動車という単語を取得できたのはマイカー通勤の彼にとって幸いだった。この日、彼は重要なプロジェクトのリーダーを任されて大変緊張したのだが、そのことを説明する語彙は彼にはいまだ存在しない。ただ、お昼にパスタを食べたことは単語のみで記録することができた。
しかし、この単語を取得した相手の日記

朝 かわいい 女
自動車 刃物 使った
黙る

とはなんだったのか。とても不穏な内容に思えるがDS持ってウロウロできてたぐらいだから、たいして問題のあることでもないのだろう。


こんな感じ。
コレクション性&盗み読む背徳感&不自由な状態での創作という3つの面白さを盛り込んでみた。「てにをは」だの活用だのをどうするのかという問題はあるし、どれぐらいプレイすると楽しくなってきてどれぐらいプレイするとつまらなくなるのかが考えられてないんだけど。
毎日同じ電車に乗り合わせる人同士だったりすると、相互に盗み読みしあってるような妙な感覚が味わえて愉快かもしれん。日記を読んでるのにお互いが特定できないのも面白いし、車内を見渡して外見から日記の書き手を想像するのも面白かろう。不自由なツールというのは不自由ゆえに、そこを埋めるための楽しみが発見されやすいかもなあ。