夢と運動
三人一組になって蜥蜴が這うような姿勢でビルの階段を登り続ける競技に参加する夢を見た。
残念ながら覚醒をもって競技半ばでリタイアしてしまったのだが、目の覚めた時に異常なぐらいに動悸がして、それは暫く治まらなかった。
夢の中であっても激しい運動をすると心拍数があがるのだろうか。
夢の中の俺は階段の裏側に張り付いたまま移動したり、六段ごとに急な角度で曲がる階段を四つん這いで疾走したりしていたので、その運動量は現実世界では想像できないレベルのものだった。そう思うと、この動悸も納得いくものだといえるかもしれない。おそらく、これ以上夢の世界の物理法則に従って競技を続けていたとしたら心臓が破れていたことだろう。だから体が危険を察知して覚醒を促したというわけか。危ないところだった。しかし夢の中で走りすぎて死んでしまうというのも間が抜けていて面白かったかもしれないな。ただ、その面白さを誰にも報告できないのが残念だが。