ポケモン主題歌のスピード感

レンタルショップの店内にアニソンユーロMIX的なものが流れておったんだけど、その中に収録されていた『めざせポケモンマスター』の歌詞にある「♪きたえたワザで勝ちまくり 仲間をふやして 次の町へ」というフレーズの、山賊や強盗を思わせるスピード感に耳を奪われた。なんか知らんけど途中経過の省略っぷりと、あまりにもハッキリした目的意識が男らしすぎるよなーと。「鍛えた技で勝ちまくり」と、いきなり勝ってる状態から話が始まり「仲間を増やして次の町へ」と負けた奴等が傘下に入ったら即、町をあとにするような弾丸ツアー感。
鍛えた技で勝ちまくるのも、それで仲間を増やすのも、次の町へ移動するのも、ポケモン世界の常識に照らし合わせればさほど変な話ではないのだけれど、アップテンポにリミックスされたことで聴き手の考える時間が奪われ、その高速無頼漢的イメージだけが脳内を駆け抜けていく。俺がこんな事を考えてしまうのにはおそらく理由があって、アニメのシンオウ編第1話で凄みのある笑みを浮かべつつ船でシンオウ地方に乗り込んでくるサトシからカタギじゃないオーラを感じたからだと思うんだよな。
それにしてもこの歌詞、脳内でリピート再生し続けたくなるテンポの良さだ。鍛えた技で勝ちまくり、仲間を増やして、次の町へ、鍛えた技で勝ちまくり、仲間を増やして、次の町へ……。暴力と略奪と逃走の無限連鎖。極上のピカレスクロマンの匂いがするぜ。