ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(ネタバレあるかも)
シンジがんばった。シンジようがんばったよー。シンジくん、俺はおまえを男と認めた!さあ、飲みたまえ(といっておもむろに自分の腕を切りつけて、傷口をシンジの口元に押し付ける)!我が一族が真の男をもてなす時に行う儀式だ、さあ飲みたまえごぼごぼごぼごぼごぼごぼぶふう。まあそんな儀式はウチの家系に存在しないんですけど、シンジくんのために俺の代から始めることにしてもかまわない。そんぐらいがんばった。
つっても最初は想像以上のメソメソ100連発にうんざりしたんだが。いや、あんな酷い目にあってるんだから当然なんだけど、展開の早さと1話区切りのリセットがないせいで、序盤は数分おきに泣き喚いてるかメソメソしてるかの二択っつう印象。テレビ放送時も「シンジがメソるシーン、いっそバンクでよくね?」とか思ったほどだったが、集中的に見せられると疲れるな。テレビ版との違いに「おっ?」ってなることもけっこうあったけど、ダイジェスト化による理不尽感増幅がなあ。ミサトの「駄目よ逃げちゃ!お父さんから、何よりも自分から」とかテレビ版と同じなのに理不尽感に満ち満ちていた。自分から逃げるとか、そんな話してねえよみたいな。しかし、そんな中でもシンジがひとたび決意を固めた時の演技は妙に男らしいんだよな。それは気持ちよかった。これが2007年の気分なのかもしれないと思いながら見てた。
で、ヤシマ作戦は尺をしっかりとって見せてくれたなー。となりの席の外人も終演後「ヤァシマサクスン!」とか言って興奮してた。なんか今回の使徒はシューティングの2周目っぽくパワーアップしてたんだけど、「ちょっと撃ち返しキツいよねー」ぐらいのサキエルと違ってラミエルはアルゴリズムに大幅な変更が加えられてて、ノーボムで抜けるのは不可能っぽくね?みたいな空気が漂ってた。しかしこれを気合いで打倒するシンジがねー。ここは良かった。俺はこういうの見たかったんだよ。「電気じゃ!日本中の電気をワイに集めるんじゃあ!」って台詞もかっこよかったし、陽電子砲を一発外した後、二発目のエネルギーをシンジが気力だけで賄ってしまうあたりもよかった。んでラストの笑えばいいよあたりにおけるシンジのモテ男っぷりに驚いた。この野郎、こんなモテ台詞を台本があるかのようにスラスラと……。こいつ間違いなくモテるわー……ってここもテレビ版と同じなんだけど、男前度が大幅アップ。そりゃ綾波もニッコリするわー。
そして予告含めた最後の数分に持っていかれた感じはあるな。なんだかんだでテレビ版と同じ構成だったんで、一瞬あれこれ見間違ったかと思った。次回作が楽しみだよ。